VALUE LIFE

生命を大切にする観点から、私の記憶、体験、知識などを綴ります。

立ち上がる力⑴

歳を取るごとに・・・と言いますが

挑戦したり、色々と億劫になって

自信を失う傾向はみんなが通る道かもしれません。

よく言えば、見晴らしの良い場所で

早急に追われることもなく

日々に親しみ、平和な時間を楽しめるのも

そんな束の間であったりします。

 

 

挑戦も初めてのことも、

状況が変わってそこに対応していくことも

エネルギーをギュッと濃くして

エイっと動き出すような力の出し方の

変わり目があるような気がします。

 

それまでの慣れ切った動きが変化する瞬間は

どんな節目なのでしょうか?

 

私にとってそれは、

病気が長引くものだったとき

親に決められていくレールが嫌になったとき

仕事にやる気を失ったとき

でした。

 

どれも初めは不安や苦しみに耐えながら

今までの考え方と習慣に基づいて日々を送りますが

やがて気持ちが腐り、どうにもならない閉塞感

時には、絶望感とあきらめの気持ちにやられてしまいます。

 

それでも 今から思えば

私はそこから立ち上がってきたと

言うことができるかもしれません。

立ち上がった姿というのも

自分で美化しているかもしれず

マイナスからやっと浮き上がったくらいとか

人並みに届かないけど何か少し進んだくらいな

程度だろうと思います。

 

 

0から1へ

マイナスからゼロへ

 

そこの変化というか違いというのは

意外と大きい気がします。

そして心が折れているとき

自分の力を感じられないとき

 

その距離はさらに大きく感じて

足がすくみ、考えることも

避けるようになってしまうでしょう。

 

でも私たちには

求める心を持っています。

 

望みが自分のどこかに残っていて

それが叶った未来へ行こうとする

力のようなものがあります。

 

現状を見つめながらも

それを喜びの未来にしたい熱意が

往生際を悪くして粘らせるのです。

 

 

 

初めて就職した職場でのこと。

 

接客の合間に、覚えて間もない

日々の事務仕事を行なっていたある日。

 

前日の売り上げ日報を書きながら、

うとうと居眠りしてしまった私は、

頭上に文字通りのゲンコツを

当てられた衝動で目が覚めました。

 

間近に見えた顔は

ふだんユニークで冗談ばかり言いながら

楽しそうに仕事をされている上司でした。

 

私の言語道断な失態に、

短い言葉で叱責し、その場を離れて行かれました。

 

 

大変なことをしてしまった気持ちで

「すみません!!!」と謝ったものの

頭が真っ白になり、硬直して鼓動だけが響き

こういう時にどうすればいいか、

心構えもありませんでした。

 

 

なんとか、この日報をやり遂げなければとだけ

思い直して、一心にその事だけに向かいました。

 

 

ようやく書き終わった私の

今思えば当たり前の姿に対し

上司は「よくやった。」と言いました。

 

 

人として魅力的な上司に恵まれた故に

感謝と共に思い出す一件です。

 

 

この時、私にとって

間違っていなかったと感じたのは

「マイナスな行動の結果をあらため、

次の行動に移した」という部分でした。

 

 

私の中で起こっていたことは

思考と感情の変化です。

 

 

(やって)しまったー!

(大変だ)どうしようー!

(優しい)主任が怒ってるー!

あーあーあー寝ちゃったーーー

ごめんなさい ごめんなさい!

 

 

私から離れていくその背中を見て

とにかく やらなければ、

とにかく 終わらせよう、

それから先はわからないけど・・・。

という気持ちでした。

 

 

私はこの上司の信頼を失いたくなかったです。

 

 

危機的状況下で猶予がなくなり

追い詰められたとき

 

 

マイナスの状況であっても

そこから立ち上がる力により

 

 

失敗してしまった道筋から

明るい未来へ軌道を戻す一歩へ

繋ぐことができました。

 

 

これはどういうことなのでしょう?

 

 

普段の自分より速く

心と行動を決めることができた。

 

ものの見方を転換し行動を変えて

新しい結果につなげることができた。

 

やれば出来る体験の一つが

こういう追い詰められた時に発動するのは

体験してわかりました。

 

 

しかし

いつまで経っても

0から1

マイナスからゼロ

から先の景色を見ることがないことに

気づき始めました。

いつしか当たり前になり

いざというときの底力として

強みとも思うようになっていました。

 

 

本当は

立ち上がる力のエネルギーを

もっと早い段階で発動できれば

まったく違う体験をしているかもしれません。

 

 

私の強みの一つは

立ち上がる力かもしれないけど

それに付き纏うのは常に困った状況です。

問題解決には問題がペアです。

刑事にも探偵にも事件や困りごとが

必要不可欠なように。

 

 

負の状況から立ち上がるストーリーが

当たり前になってしまっただけで

それが本当の望みではありません。

違うんです。

 

 

曖昧な認識が

このまま同じことの繰り返しを

許さないように

 

 

この力について考察を続け、

着地点を見つけたいと思います。