VALUE LIFE

生命を大切にする観点から、私の記憶、体験、知識などを綴ります。

心と身体⑵

母親はかつて私を褒める人ではなかったのに

いつの間にか私の「笑顔」を

良いと言ってくれてました。

 

辛い記憶が多くても不思議と「笑顔」について

印象を持たれることがよくありました。

 

本当に笑っていたのは、普通に

良いことあった

面白かった

幸せ

という瞬間だったのですが

 

そういう私は

笑う努力もしていたと思います。

 

卒業してからも引きずったきつい寮生活でも

卒業する先輩に書いてもらったサイン帳に

後輩からもらった色紙に、

「笑顔」の印象が書いてありました。

 

自信がなく人見知りで不安定な感情を隠し、

いつも負けている気持ちの中で

精一杯だったことが、

周りからそう見えていたんだなあと

そして

それしかないんだ・・・と

少し悲しくなったのでした。

 

 

 

 

このような私が働いた先は、接客業です。

人見知りでも、何か得意なこともなく

消去法でたどり着いたようなものでした。

人事の方が感じ良く、接客マニュアルがあり、

それなら私でもできそうでした。

 

配属になった店舗でだんだんと接客に慣れ

対面販売にもやりがいを得ていきました。

苦手だったのは、雑談です。

お客様に声がけするのはうまくなく、

職場の中での懇親会やカラオケ、

歓送迎会は苦手でした。

上司は明るく、職場には和がありました。

 

そんな中で楽しめない私は

何か苦しかったんだと思います。

 

 

 

 

ある日、友人に誘われネットワークビジネス

知り、サラリーマンの父も楽になるかと

会場に連れていき父を激怒させ、

友人たちにも声をかけて距離を置かれ

ますます毎日が苦しく居心地悪くなりました。

そんな私は

アメリカから入ってきた自己改革セミナーを

紹介され、連休を取って参加しました。

 

 

接点を持つことのなかった大勢の人たちと

グループワークや瞑想、自己表現、

カウンセリングのような時間を過ごし、

今までになくため込んでいた苦しみを言葉にし

本当の自分と生きてきた自分のギャップを

感じるようになりました。

 

その頃はまだ自己否定の中 暗中模索していて

職場も休みを取りすぎ、仕事でミスも出てきて

どんなに頑張りを示してみても

居心地は良くありませんでした。

家でも友人間でも関係が悪くなり、

セミナーを経て確かに自分が変わったけれど

周りからは求められていない変化でした。

 

 

私のように苦しんでいた人の多くは

セミナーから離れていき

現実生活も連動して向上していった人は

セミナーの価値を役立てていました。

その人たちは、私にアドバイスをくれて

前向きに考えることを示唆してくれました。

ところがその話は私にはどうしても難しく

前向き、ポジティブと言われても

意味がわかりませんでした。

 

そのように生きてこなかったからです。

 

 

 

 

そんな流れの中、私は2つの病気をします。

 

一つはアトピー性皮膚炎。

 

居心地の悪くなった店舗より実家に近い店に

欠員が出て、私は転勤になりました。

ショッピングセンターの入り口近くで

なんとなく埃っぽいのが気になりました。

店内はテナントごとに違う音楽が流され

空調の音と店内アナウンスが

ずっと聞こえていました。

大勢の顔なじみと顔を合わせる日々には

毎日うっすらと不安がありました。

 

なぜか実家でも、私が部屋を移動し

そこは通りに面した、埃っぽい部屋でした。

 

セミナーを頑張っていた時の睡眠不足も

きっと身体を壊す要因でした。

 

 

そんなきっかけでだんだん発症し、それでも

少人数なのに休んだら迷惑をかけるので

ひどくなった肌に無理やり化粧を乗せて

お客様のギョッとした様子を目にしても

休むことはなく働き続けました。

 

 

今ならわかるのは、

このとき私は 私のことが嫌いでした。

 

 

 

二つ目は、 腺腫様甲状腺腫です。

 

アトピー性皮膚炎が快方に向かって

生まれ変わる肌を心地よく感じていたとき

東洋医学のお医者さんを紹介され

診てもらった時に見つかりました。

 

 

食べ物を大幅に減らすことでデトックスが進み

治癒してきたものの、食べるものが限られて

偏りが生じていたせいかもしれません。

 

 

手術の予定を入れて諦めの境地だったとき

同僚のお母さんが

自然治癒力を高める療法を

紹介してくれました。

それで、病院で経過をみてもらいつつ

治療していくことにして

これからは身体を中心に生きていこうと思い

この会社を退職しました。

 

 

それまでの人生の私にとっての表舞台や、

人生の選択をする場面、人との関わりのなかで

思い込みから間違った方向への努力をし、

言いたいことを言わなくなり、

素直な感情を出せなくなり、

作り笑顔でやり過ごす毎日の末、

喉元を大きく腫らす

この病気になったのだと思います。

 

 

 

2つの病気は、病院で治るものではなく

結果、私の考え方を大きく変えるものとなり

心と身体の繋がりに関して否応なく

気付きを得たのでした。